「縮小期」へ 愛媛県の3つの作戦とは-
清家 そして、県は、縮小期をスタートさせるにあたって、こちらの3つの作戦を展開することにしました。
まず「感染拡大と医療崩壊を防ぐ」作戦、
具体的には全自動PCR検査装置の導入やえひめクラスター対策班の創設などを挙げています。
続いて「地域経済を立て直す」作戦です。
松岡 地域経済では、“観光”の立て直しが重要なテーマですよね。
清家 県は「縮小期」移行に合わせて、観光の立て直しに関する大胆な作戦を公表しました!
それがこちら。
愛媛県民が“県内”で観光旅行をすると1人1泊あたり5000円の割引を行うキャンペーンです。
来週火曜日に申し込みの受け付けが始まります。
重要なのが、条件と予約方法です。条件は2つ。
① 県観光物産協会のHPで公表される県内の旅行会社を通じて予約を行うこと
② 料金が、1泊あたり1人6000円以上の宿泊であること
宿泊施設に直接連絡や、オンラインでの予約は、割引の対象にはなりませんので、ご注意ください。
7月1日からは、県民に加え、四国の3県と、広島県からの観光客にも割引が適用されます。また、7月1日からは、オンラインでの予約も可能です。
松岡 回数の制限はありますか?
清家 それはありません。予約が取れれば、何回でも利用できます。
この割引事業にはおよそ8500万円、宿泊回数にすると1万5000泊分の予算があてられます。
松岡 コロナでは大変な苦労がありましたが、逆に愛媛県民が、愛媛の魅力を再発見できる機会にもなりますね。まさに、ピンチをチャンスに!
きょうは、松山市も経済の立て直し策を発表しました。
7月1日に独自の取り組みとして「STAY MATSUYAMAまつやまに泊まろう」キャンペーンを始めます。
愛媛県民が、松山市内の旅館やホテルに宿泊すると、1人につき1000円分の地域限定「電子マネー」または「ポイント」を進呈。さらに松山市在住の高校生までの子どもには1000円分が上乗せされます
たとえば、松山在住で、両親と子ども2人の4人家族が松山市内のホテルに宿泊した場合合計6000円分の電子マネーがもらえるんです。
ただし、1泊につき1000円ではなく1回につき1000円です。同じホテルに何泊しても1000円分ですのでご注意ください。
松岡 3つめの作戦は、「新しい生活・ビジネス・文化のスタイルの実践」ですが、具体的に教えてください。
清家 今回、コロナの影響から注目された、新しい生活やビジネススタイルですが、中には、今後も継続していってもいいなというものがありました。
例えば、テレワークやオンライン会議ウェブでの商談などです。県では、縮小期に移行しても引き続き積極的に活用していくことを呼び掛けています。
そして、テレワークプランを提供するホテルなどに協力金を支給する事業も、7月31日まで延長することになりました。
松岡 コロナによって広まった新しい働き方の形ですね。学校関係でも、オンライン授業や学習支援動画のネット配信など新しいスタイルが生まれました。
清家 県内では、学校の授業は全て再開されましたが、部活動には現在も他校との練習試合の禁止などの制限があります。これが縮小期に移行すると変わります。
県立学校の実習や実技、部活動については、6月22日から感染回避行動を定着させながら通常レベルに移行します。
ただし、他の学校との合同練習や練習試合については、まずは近隣の学校を対象に解禁し段階的に範囲を拡大するとしています。